意外と言えば意外な企業だけど、Googleが今置かれている立場を考えたら充分にあり得る買収だ。
さてOn2といえばカノープスのMTVシリーズが全盛を誇り日本中に動画エンコード馬鹿が大量発生した時代、DivX、WMVに続く第三の柱として名前が挙がりつつ、高画質だけど有料コーデックだった為にユーザ獲得に失敗していた企業('A`)。
その後ニコニコ動画の高画質な動画としてVP6が用いられたりしてたみたいだけどね。
On2の動画技術がどれだけ凄いかというと、VP6、VP7、VP8っていう動画Codec名でググってくれれば結構解るはず。そして更にOn2の技術を利用している物のリストをあげても解るはず。
MPEG-1/2/4、QuickTime、WMV、H264、DivX、FlashVideo、Java-FX等。
Microsoft、Amazon、Disney、SAMSUNG、Skype、Nokia、SONY、YAMAHA、LSI Logic、Adobe、Infineon、Sun Microsystems、AOL等。
で、GoogleがこのOn2をどう使うのか。
1.誰でも思いつくのが、まずYouTubeへの利用。動画サイトがこれだけあふれてきたならば次は高画質化と多数の再生機器への対応が争点となるはず。
2.oogleがOn2のコーデック、或いはOn2の技術を使い新たなオープンな動画コーデックを作成し、それをHTML5の標準動画仕様に組み込む可能性。そしてこれが最初にいった、GoogleがOn2を買収する状況的理由。
■Google、VPコーデックのOn2を買収、HTML5動画論争にも影響か
■Webに欠けている高圧縮動画コーデック グーグルがOn2買収、videoタグの膠着状態に終止符か
Googleが普及を推進するHTML5では、videoタグやaudioタグを通じて動画や音声などのリッチメディアのネイティブ処理が可能になる。その標準コーデックとしてOgg TheoraとOgg Vorbisが検討されてきたが、対応ハードウエアの欠如や品質などの点からAppleとGoogleが難色を示している。一方でMozillaや Operaは特許やライセンスの問題からH.264に反対しており、全てのベンダーの合意を得られるコーデックが見あたらないのが現状だ。このこう着状態はHTML 5のブレーキになりかねない。買収完了後にGoogleがOn2の技術をどのように利用するか明言していないが、このタイミングを考えるとHTML5の動画コーデック議論を解決に導くための一手とする可能性がある。この状況下を考えると上記の様に、GoogleがオープンなCodecを出す可能性は充分ありえると思う。
俺としてはOn2の高画質なCodecがフリーになってくれるだけで嬉しいな。
3.Googleの新サービスへの布石
最近じゃWebの中に動画がある事は辺り前。という事はそろそろ動画の中の要素がWeb的な動きをする時代がくるんじゃないか?
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